003 スノーモビルランドサッポロ

スノーモビルを中心に個人客にシフト高付加価値サービスを模索する

札幌市内の西区で国内最長のロングコースを誇る「スノーモビルランドサッポロ」。同社常務に、これまでの道のりと今後の展開について、語っていただきました。

藤光純二(ふじみつ・じゅんじ)
(株)ワンダーランドサッポロ常務取締役
1972(昭和47)年、札幌生まれ。
父が創業した会社に入り、兄と事業を継承

受付棟で、常務の藤光純二さん
受付棟で、常務の藤光純二さん

先代から事業を引き継ぐ

当社は先日他界した先代が始めた会社です。
昭和51年、この場所で釣り堀からスタートしました。
親戚が藤光鋼材という鉄の卸業をやっていて、その資材置き場だったそうです。
釣り堀は、冬は営業できないものですから、冬季間になにか提供できないかと、昭和の終わり頃、スノーモビルに目をつけやり始めました。
以来、30年近くになります。

スノーモビルを導入した最初の3年くらいは苦労しました。
2千万円かけて19台のマシンを揃え、当初は、札幌市内や道内のお客さんを対象に営業していました。
けれど、地元の人には人気が継続しませんでした。
そこで、道外の観光客をターゲットにしてはどうかと。
先代の社長が東京へ行き、旅行会社や航空会社などに飛び込みで営業していきました。
そうしたことから、少しずつ反響があり、エージェントからの集客が安定してきました。

冬のレジャーはスキーが全盛期。まだスノーボードすらなかった時代でした。
そんな中、雪にふれられる遊びとしてスノーモビルはおもしろいね、と価値を見出してくれる旅行会社のおかげもあり、団体ツアーを送客してもらっていました。

インストラクターによるデモライド
インストラクターによるデモライド

当時も今も、数台のマシンを保有してスノーモビルの愛好家向けに貸し出しているところはありました。
でも、ウチのように全くの初心者や女性といった観光客向けに楽しめる施設ではなく、こういった形態は当社が道内初だと思います。

北海道犬がなごむ社内
北海道犬がなごむ社内

団体から個人客へ、変化への対応

スノーモビルの営業は12月中旬から3月下旬まで。
2月が一番のピークになります。
もう30年近く営業していますが、市場の変化ということをひしひしと感じます。
以前は圧倒的に団体客が多かったのですが、最近は個人客が増えました。
海外からのお客さんも8割程度います。
みなさん、ネットを見て、自分たちで計画を立ててやってくる。
予約も半年前からではなく、直前に申し込んできます。
そんな時代に変わってきました。

山の中をロングランするコースマップ
山の中をロングランするコースマップ

ウチもそんな変化にあわせて、いろいろなプランでお迎えしようとチャレンジしています。
スノーモビル&バーベキューといった食事を付けたプランを昨年から実施しています。
コースも新しく開発したいと思っています。
今使っているコースのちょっと先に行けば、ものすごく眺めのいいスポットがあるんです。
札幌の夜景が一望できる場所。
そこまでお客様をお連れして、食事を出すとか、雪中キャンプをするとか、1日中遊べるような施設づくりをしたいと考えています。
スノーモビルだけではない、「スノーランド化」です。
今年の冬からは、駐車場横の場所を利用して、かまくらを作り、スノーラフトができるようにして、バーベキューランチを出すようなプランを予定しています。
スノーモビルはむしろ、オプションで遊べますよ的ですね。とはいっても、あくまでもウチのメインはスノーモビル。収益の柱ですので、力を入れていきます。

ふかふかの新雪を楽しむ参加者
ふかふかの新雪を楽しむ参加者

お客様の笑顔が喜びに

ウチに来る利用者は、ほとんどが初心者の方です。
バイクに乗っていました、という方はちらほらいるのですが、バイクとモビルは似ていますが、まったく異なる乗り物。
初めはマシンの扱いに難儀していた方が、1〜2時間乗っているとどんどん上達してくるのがわかるんです。
ツアーを終えた後、「いや〜楽しかった。ありがとう」と言ってもらえることがなによりの喜びですね。
中には70歳代の女性のお客様もいて、最初は乗れなかったのですが、だんだんスピードを出せるようになった。
最後は笑顔で楽しんでいかれたことは印象に残っています。

毎年、冬の寒さにはなかなか慣れないのですが、「寒そうな顔をお客様の前ではしない」というのがウチの基本です。
サービス業ですから、楽しい時間を過ごしていただこうと。
冬のスタッフは全部で30人くらいの体制で、お客様をお迎えしています。

事務所の自席で
事務所の自席で

リピーターの方も増えてきました。
最初は団体のツアーで来て利用して、そのうち今度は個人で来ましたという方も多いです。
「実は9回目なんです」というお客さんもいました。

今後は、ちょっと排気量の大きいマシンを導入して、機材も選べる、コースも自由にフリーライドができるといった個人客向けのサービスも視野にいれていきたいと思っています。

 

 

撮影・文 花岡俊吾(北海道体験.com)

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